【目次】
挨拶とはじめに
こんばんは、流手と申します。
今回紹介する絵本は私が小さな頃にお気に入りであった一冊です。
実家に立ち寄った際に、何かいい絵本があったかなと本棚を覗いてみますと、すぐにこちらが目につきました。赤い表紙に緑のズボンを穿いたくまのぬいぐるみが見えた瞬間、すぐにこれが『コールテンくん』であると思い出したのです。
私がまだ子供に読んであげたことはない本ですが、子供達は知っているようでした。お婆さんでも読んであげていたのでしょうか。
それでは、今回な絵本は『くまのコールテンくん』です。
くまのコールテンくん
あらすじ
これは、あるおおきなデパートの玩具売り場のくまのぬいぐるみのお話です。
ここでは皆、誰かが自分をうちに連れていってくれないかなぁとそう思いながら過ごしています。
くまの コールテンくんは、はじめ、おおきな デパートの おもちゃうりばにいました。
あるあさ、ひとりの おんなのこが、コールテンくんの まえで たちどまりました。
「ねぇ、みて、ママ! あたし、ずっとまえから こんな くまが ほしかったの。」
といいました。でも、おかあさんは、くびを ふって、
「きょうは だめよ。もう、おかねを たくさん つかっちゃったから。それに、これ、しんぴんじゃないみたい。つりひもの ボタンが、ひとつ とれてるわ。」
といいました。
「ぼく、ボタンが とれてるの しらなかった。こんや さがしに いこう。」
本文より
その夜、ちいさなくまの人形は、ボタン探しの冒険に出かけるのでした。そして……翌日には!?
概要
作
ドン = フリーマン
訳
松岡亨子
発行所
第一刷発行
1975年5月
感想
好奇心の旺盛なくまのコールテンくんの取る行動は、見ていると不思議とどこか彼と同じ目線になっておりました。推測しなくても、思ったことを口にしてくれるので、自然とそう感じてしまうのでしょうか。小さなワクワクが確かにあるのです。そして、『おもってたんだ』という口癖。これがまた微笑ましい。さぞやりたいことも沢山あるのでしょう。
少しだけ気になるのは、この世界ではぬいぐるみ達は動き、そして、話をするのかという点です。当時は何気なしに読んでいましたが、どこまでが想像で、どこまでが現実かという部分が不思議でした。作中で警備員のおじさんが、「こいつぁ、おどろいた」と言っている点からは、ぬいぐるみは動かないものであるとは思うのですが、終盤に明らかに女の子、リサとコールテンくんは言葉のキャッチボールを為しています。その辺りのファンタジーさも、子供の想像力を養ってくれるのかもしれませんね。
紹介
くまのコールテンくんシリーズ
気になる方はこちらからどうぞ。
子どもの夢と空想をひろげる絵本
これらは巻末で『子どもの夢と空想をひろげる絵本』として紹介されておりました。タイトルを見た限りでは、残念ながら私は三冊ほど覚えがない絵本がありましたが、ひょっとしたら忘れているだけで、内容に触れればすぐに思出すかもしれません。ちなみに、『ロージーのおさんぽ』だけは以前に紹介しましたので、こういったリストに入っていますと少しばかり嬉しいものです。